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執筆者の写真51歳蟹座

行動する力


保育園時代は6:30出社で夏休みもなかったので、仕事の終わりとか、就業時間って感覚がありません。


深夜に目が覚めたら仕事の事を考えるし、食事に出かければそこで会った人と仕事の話になる事が多いし、移動中も同じようなもの。


もちろん、多くの方がそうだと思いますが、時間コントロールがある程度できる今、メリハリが無いのはいかがなものかと思っています。


海外を含め旅行もほとんど行った事がないし、来年はいろいろと出かけたいです。


ある男の話

一人の男がいた。女房が去った後は独りで暮らしていた。その男はこんなことを考えた。


「まず土地を見つけることだ。よく肥えた土地を。そしてそこへ野菜を植えるのだ。毎日野菜が食べられるぞ」


けれど、男は土地を探すことをしなかった。家の中でごろごろしていた。それでも、おなかがすいてくるので、パンをかじった。男はあくる日、こんなことを考えた。

「野菜もいいが、牛を飼うのだな。そして、豚も飼うのだな。おいしい肉が食べられるぞ」

でも、男はなにもせずにごろごろしていた。おなかがすいたので残りのパンをかじっていた。その男の頭が、なんだか少しふくれているようだ。

あくる日、男は考えた。

「女房がいなくとも、ちゃんとこうして食べていける。待て待て、自分で料理だってできるぞ。そう動きまわらなくとも、手をのばせば用事ができるような便利な台所をつくることだ。清潔な明るい台所を」


だが、男は実際はなにもしなかった。おなかがへってきたので、パンを食べようと思ったが、もうパンがなくなったので、米びつの米を生のままかじって考えた。

(中略)


とうとう食べるものがなくなると、男は小さくなった自分の足を食べてしまった。でも、男は考えを止めなかったので、いよいよ頭が大きくなっていった。食べるものがないので、自分の胴を食べ、手を食べてしまった。


おしまいに、この男はもう食べるものがなくなって、考える頭と食べる口だけになってしまった。この男の考えることは、一つも間違ったことはなかった。ただ一つも行わなかっただけであった。


                            料理の第一歩/北大路魯山人


僕は言い訳をしているのかもしれない


仕事があるから旅行に行けないのではなく、旅行に行きたくないから仕事を理由に行かなかっただけではないか?


楽天トラベルだとか、旅行情報を得ているし、インスタやgooglemapなどで場所のイメージも知っている。


でも、本気じゃないから行動していない。


考える事は大事だし、情報を得る事も大事。でも行動する事はもっと大事な事だと思います。


AISAS

Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)


という購買心理を表す言葉がありますが、情報は得られてもそこで満足してしまい、行動に至らないケースは様々な場面で増えている様に思います。


それにしても、この男の話が寄稿されたのは、昭和28年、戦争が終わりまだ10年も経っていない時代です。

テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器と言われ、まだ一般家庭に普及していなかった当時、既にこうした話があるのは面白い。


情報に飲み込まれない


昭和28年と現代では情報量は天地程違うのに、人間としての成長は果たしてどうでしょう。


悪気が無い、もしくは、そこまで人を傷付けているとは思わずにネットに書き込みをする人で悲しい事件が起きたりする時代で。


もちろん、ネットが無い時代から、昔から魔女狩り的なものを含め、同じような事があった事は事実ですが、情報量に反比例して人の心は弱くなったように感じます。


調べたいと思ったら、スマホで検索するのではなく、街の図書館に出かけたり、人に聞いてみるといった体験をしていく事が良いのかもしれませんね。

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