内閣府による第5期(2016)科学技術政策の中で、情報社会の次の時代としてAI・ロボット・IoT・ビッグデータが牽引するsociety5.0が来るという社会提言があります。
簡潔に言えば人、モノ、情報など色んなものがつながって、様々な事を解決する社会の事で、キーワードとしてIoT(Internet of Things)やAI(人工知能)があります。
AIが普及すると「自分達の仕事が奪われる〜!」って話になりがちです。
昨今のプログラミング教育の熱は義務教育で必須になるとかsteam教育の注目という事だけでなく、こうした不安から来ているんじゃないかって気がします。
だから、大人はいたずらに、そして抽象的に不安を煽ったり、メディアに翻弄されるんじゃなく、こうした変化を前向きに受け止めて楽しんだり、どうやったら利用できるか想像する事が大切だと思います。
ところが、戦後国民総中流社会に向けての暗記型・詰め込み型教育だと、自ら考え、行動する事は難しい。
そうした中で、プログラミング的”思考”も必要になってきたのは当然の事かもしれません。
さて、society5.0になるとどういう価値観や文化の変化があるでしょうか?
society2.0(農耕社会)に移動手段であったのは馬でした。society3.0(工業社会)では、自動車が生まれ、今では自動運転という言葉を当たり前のように耳にします。
自動車が普及して自動運転の技術が生まれるまで80年位。
電話が普及しスマホが誕生するまで50年くらい。
セブンイレブンが日本に初出店してUber eatsが日本でサービスを始めるまでも50年くらい。
1986年にポケベル普及してから22年、1997に楽天が誕生し22年、2010にamazon日本が誕生し9年、twitterは2008年に日本でサービスが始まりました。
youtuberが子どもたちの将来の夢になって、ゲームばっかりしていないで!と叱られていた時代から2018年には日本eスポーツ連合が発足し、プロゲーマーが誕生しました(ちなみにファミコン発売は1983年)。
2006,7年頃にあったシスコシステムズのテレプレゼンスは、画面の向こうにいる人と目があったり、紙をめくる音さえも聞こえるようなもので、スカイプなどのオンラインmtgの未来が垣間見れるようなシステムでした。
ちょっと面白いなと思う事があります。
こういうのを観ていると技術⇒サービス⇒普及(スピードが早まってる)⇒価値観って流れから、価値観が新しいサービスを作っている逆転現象を感じます。
僕が30代後半だった頃、スカイプでmtgしようって言っても伝わらない事もあったけれど、今、30代前半でオンラインmtgなんて当たり前。
同じ様な価値観の変化って他にも感じる事があって、例えば、異性とネットで出会ったといった経緯を40,50代に話すとちょっと驚かれたり、隠したがるけれど、20代30代に話すと当たり前事として受け入れる。
こうした世代による価値観の変化ってとても大きい。
例えば、携帯電話が登場した時、メディアで「公衆電話の横で携帯電話で話すのは格好つけてて格好悪い」という記事を目にした事を今でも覚えています。
某携帯キャリアがカメラ一体型携帯を発売した時、その当時メガキャリアはカメラをわざわざ別にして携帯に外付けする方針で、開発部長は携帯は話すものだという事をインタビューで話していました。
でも、10,20代はそんな事お構いなしに楽しくて便利なものはどんどん使う。
google earthで旅行は十分だって人は今後もいないでしょうか?
Airbnbやオンライン映画はレジャーに対する考え方をどう変えていくでしょうか?
「自動翻訳機を使うなんて格好悪い」という価値観はどう変わるでしょう?
2018年から普及し始めた自動翻訳機を先日価格コムで調べたら200点ほどの品数が出てきましたし、実際に僕は飲み屋さんで自動翻訳機を使いこなす若者を見ました。
保育や教育はどうなるでしょう?
AIが人間に取って代わると言われていますが、教師や保育士がAIに変わるなんてありえませんか?
でも、もし、世界のリーダーを育てた言葉がけや教育メソッドをマスターしたAIロボットがあるとなったらどうなるのでしょう?
もちろん、そうした事は避けるべきだとは思います。
しかし、価値観の変化を考え、それを真剣に「想像してみる」事は大切だと思います。
私達の価値観はどんどん変わっていきます。
こうした変化の中で、変わらず、これからさらに求められる力は何でしょうか。
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